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2026.03.03
ホルムズ海峡の事実上封鎖と、私たちの生活費への影響
2026年3月2日現在、米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、中東のエネルギー輸送の要衝である「ホルムズ海峡」が事実上の封鎖状態となりました。日本郵船や川崎汽船などの国内大手海運会社も通峡を停止しており、今後の見通しも不明のため、航路の安全性は極めて深刻な状況にあります。日本が輸入する原油の約74%、そして世界全体の供給量の約20%が、このホルムズ海峡を通過しています。
私たちの暮らしを支えるエネルギーの入り口が閉ざされた今、家計にはどのような影響が出るのでしょうか。最新の情勢を踏まえ、今後の生活に及ぼすリスクを整理しました。
1. ホルムズ海峡は、日本のエネルギーの「生命線」
ホルムズ海峡は、中東から日本へ資源を運ぶ船が必ず通らなければならない「急所」です。日本は原油輸入の約9割を中東に依存しており、そのうち約74%がこの海峡を経由しています。
今回の封鎖を受け、高市早苗首相は「エネルギーの安定供給確保に万全を期す」と述べ、国民生活への影響を最小限に抑える方針を示しています。しかし、この中東情勢の悪化が長期化すればガソリン価格や燃料費の上昇によるインフレ加速は避けられない情勢です。
2. 「石油備蓄」と「天然ガス(LNG)」の現状
現在、私たちの手元にあるエネルギーの蓄えはどうなっているのでしょうか。
石油:254日分の「貯金」がある
日本は12月末時点で約254日分の石油を国内に備蓄しています。政府からも「直ちに供給に支障が生じることはない」との報告が出ており、今すぐにガソリンが街から消えるような事態にはなりません。
天然ガス(LNG):依存度は低いが価格高騰に注意
電気や都市ガスの原料となるLNGは、石油に比べて中東への依存度が低く、昨年の輸入実績では全体の約11%(UAE、カタール、オマーン)に留まっています。かつてに比べカタールからの輸入も大幅に減っているため、石油ほどの供給不安はありませんが、海峡封鎖が長期化すれば、世界的な代替調達の動きにより価格の押し上げは免れません。
3. 家計へのダイレクトな影響:インフレの加速
今回の封鎖が長期化した場合、私たちの家計に悪影響が出る可能性があります。
物価の上昇と景気の後退
野村総合研究所の試算によると、封鎖が1年間続いた場合、日本の物価は1.14%押し上げられ、実質国内総生産(GDP)は0.65%押し下げられると予測されています。これは、景気が悪化する中で物価だけが上がる「スタグフレーション」の状態です。
光熱費・物流コストの増大
原油高はガソリン価格だけでなく、火力発電のコストやガス代にも波及します。どれだけ節約を頑張っても、社会全体のコスト増により、電気代や物流コスト、日用品の価格が上がってしまうリスクがあります。
4. これからの「安心な暮らし」のために出来ること
エネルギー価格が世界情勢に左右される時代において、私たちができる防御策の一つは「省エネを基本とした住まい」を作ることです。
断熱性能を高める
「魔法瓶のような家」なら、外気の影響を受けにくく、より少ない冷暖房で一年中快適に過ごせます。
効率の良い設備を選ぶ
最新の給湯器や省エネ設備を導入することで、限られたエネルギーを賢く使い、固定費を恒久的に抑えることができます。



