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2025.12.16
住宅ローンは「組んで終わり」じゃない。 金利上昇時代に知っておきたい、借り換えの考え方と動くタイミング
マイナス金利が解除されて以降、住宅ローン金利は少しずつ上昇しています。
「すでに変動金利で借りている人」だけでなく、これから住宅ローンを組む人にとっても無視できない変化です。
住宅ローンは一度契約すると長い付き合いになります。
だからこそ、「借りたあと、金利が上がったらどう考えるか?」まで知っておくことが大切です。
変動金利は“今すぐ影響が出ない”からこそ分かりにくい
変動金利は
・5年ルール:返済額は5年間変わらない
・125%ルール:返済額の上昇は最大でも1.25倍まで
というルールが一般的です。※多くの金融機関で採用されていますが、ネット銀行の一部や特定のプランでは適用されないケースがあります
このため、
金利が上がっても、毎月の返済額はすぐには増えません。
ただし注意したいのは、
「返済額が変わらない=負担が増えていない」ではない、という点です。
金利が上がると、
・元金の減りが遅くなる
・支払っている利息の割合が増える
ということが起こります。
▶ 実際に返済額に反映されたときには、すでに金利がかなり上がっている
▶ その時点で検討しても、既に借り換え条件が悪くなっている可能性もある
こうした点が、変動金利の分かりにくさでもあります。
借り換えを検討したほうがいいタイミングとは?
一般的に、借り換えでメリットが出やすいとされる条件は次の3つです。
①住宅ローンの残り期間が 10年以上
②住宅ローン残高が 1,000万円以上
③現在の金利と借り換え後の金利差が 0.3%以上
以前は「金利差1%以上」と言われていましたが、
ネット銀行の普及などで諸費用が下がり、0.3%程度でもメリットが出るケースが増えています。
ただしこれはあくまで目安で、
・借り換え時の諸費用
・残りの返済期間
・今後の金利動向
を含めて、個別に試算することが重要です。
銀行によって違う「借り換え条件」と「費用」
借り換えを検討する際、金利だけで判断するのは注意が必要です。
銀行ごとに違うポイント
・事務手数料(定率型/定額型)
・保証料の有無
・団体信用生命保険の内容
・繰り上げ返済・借り換え時の手数料
一見、金利が低く見えても
諸費用を含めると、必ずしも一番お得とは限らないこともあります。
これから住宅ローンを組む人が、今から意識したいこと
これから住宅ローンを組む方にとって大切なのは、
・「今の金利が低いかどうか」だけで選ばない
・将来、借り換えや繰り上げ返済をする可能性も想定しておく
という視点です。
たとえば、
・借り換えしやすい銀行か
・手数料体系が分かりやすいか
・固定金利への切り替えがしやすいか
といった点も、最初の銀行選びで差が出ます。
まとめ|金利が上がった「あと」で焦らないために
住宅ローンは、
借りた瞬間がゴールではなく、返済期間中ずっと見直しの余地があるものです。
特に変動金利の場合は、
・金利上昇がすぐに返済額に表れない
・気づいた時には、条件が悪化している
ということも起こりえます。
だからこそ、住宅ローンを組む段階で
・住宅ローンを比較するときに借り換えの条件も比較する
・金利がどう変化したら借り換えのメリットがあるのか
を意識しておくことで、金利のある世界での安心感が変わってきます。



